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光文社ドクチョー総研

【株式会社オンワードパーソナルスタイル様事例】データと編集力を掛け合わせ、女性オーダースーツ市場開拓へ――KASHIYAMAのマーケティング戦略に迫る! 

〝オーダーメイドの民主化〟を掲げるオーダースーツブランド「KASHIYAMA」。オーダースーツの女性市場拡大を目指し、2024年よりKASHIYAMA×光文社の年間プロジェクトがスタートしました。『CLASSY.』、『VERY』、『STORY』の3誌横断、30〜50代女性へのオーダースーツに対するインサイト調査、各誌タイアップ企画を経て、2025年秋からはKASHIYAMA×光文社3誌による“#オーダー for Me♡プロジェクト”も始動。「オーダー」をより「自分ごと化」してもらうためのリアルな施策を実施し、誌面、WEB、SNSで発信しています。「光文社ドクチョー総研」発足の原点でもある本取り組み。同ブランドを運営する株式会社オンワードパーソナルスタイル・徳丸雄一郎さんに、プロジェクト決断の背景からスタートして丸2年を迎える現在の反響や手応えを、このプロジェクトのディレクションを担当する光文社ドクチョー総研所長の原が伺いました。 

インサイト調査で明らかになった「女性とオーダースーツ」のリアル 

原:本取り組みは「女性のリアルなインサイトを把握したい」というリクエストをいただき、「光文社ドクチョー総研」設立前、2024年秋からスタートしました。 

徳丸さん:この秋で丸2年になりますね。 

原:共同プロジェクトを推進していく中で、光文社としても「インサイト起点マーケティング」の大きな手応えを得ることができ、それが現在の「ドクチョー総研」設立へと繋がる原点となりました。ですので、個人的にも思い入れのあるプロジェクトです。 

徳丸さん:光文社さんとの取り組みがスタートした2024年は、デジタル広告やマーケティングをかなり強化して、新規顧客獲得率も150%上昇し、業績も好調でした。一方、伸び率が高いのは男性客で、さらなる事業拡大を見据えたときに、女性の新規顧客獲得を伸ばす必要性があると感じていました。自前でキャスティングしてKOLマーケティングを行うのか、女性向けの広告を増やすのか、様々な意見が出た中で、一度自分たちの課題を出版社さんにお話ししよう、と相談させてもらったのがきっかけだったと思います。 

徳丸雄一郎さん 
株式会社オンワードパーソナルスタイル
クリエイティブ本部 マーケティングDiv. Div.長
2004年に株式会社オンワード樫山福岡支店に入社し、店舗運営や営業職に従事。2度の転勤を経て2022年より全社のマーケティング戦略に携わる。2023年より株式会社オンワードパーソナルスタイルのマーケティングを担当。 

原:そこで光文社をパートナーに選んでいただけたのは、どんな理由からですか? 

徳丸さん:理由は3つあります。1つ目は、CLASSY.、VERY、STORYと読者層もライフスタイルも明確に分かれているメディアを持っているところが大きなポイントでした。 

原:幅広い層の女性のインサイトに横断的にリーチできる、というイメージを持っていただいたのですね。 

徳丸さん:はい。その上でこれは2つ目の理由にも繋がるのですが、中長期的なプランを一緒に考えてくださったことも決め手になりました。僕たちが抱えている「オーダースーツを女性の身近なものにする」という本質的な課題はそう簡単に解決できないと思っていたので、年間を通じていろんな角度から一緒に寄り添ってくださったのは、ありがたかったです。 

原:うれしいお言葉、ありがとうございます。初回は1643名の女性に回答いただいた定量アンケートに加え、15名の方にドクチョー、いわゆる定性調査を各編集部とともに実施しましたが、その結果はいかがでしたか? 

徳丸さん:初回の調査結果を受けて、女性にオーダースーツを選んでもらう難しさをさらに痛感しました。僕たちとしては、ブランドのUSPとして「低価格・短納期」を語っているのですが、「オーダースーツは高そう」や「時間がかかりそう」、「どこで買えばいいか分からない」というインパクトのある回答が予想以上に多く、これはかなり時間がかかるだろうな、と。 

原:オーダースーツが身近でないぶん、自分ごと化できていない回答が目立ちましたよね。 

徳丸さん:そうですね。僕らが見えていなかったネガティブな部分の解像度も上がりました。3つ目はプロジェクトを通じて見えてきた理由になりますが、取り組みを経て、「注力すべき層が把握できたこと」が挙げられます。2025年度に、CLASSY.、VERY、STORYの3誌タイアップを実施しましたが、それまでKASHIYAMAが女性誌とタイアップしたことは一度もなかったんです。店舗に女性誌が置かれたのも今回が初めてでした。タイアップ実施後、店舗にアンケートを取ったところ、「現在の顧客に対しては、STORYの誌面が接客に活用しやすい」という声が目立ったのですが、だからこそ伸ばすべき中心はCLASSY.、VERY世代であることが明確になりました。取れている層とそうでない層が現場レベルで明らかになり、プロジェクト自体も深化している実感があります。 

原:顧客の真ん中世代だけではなく、この先10年、20年とこれからの顧客世代にもオーダースーツの良さを伝えていくという中長期的な視座でターゲットを設定されている点に、マーケットリーダーとしての御社の志の高さを感じています。未来を見据えてお客さんを育てる姿勢こそブランディングに繋がる、ということを約2年間伴走させていただきながら、私たちも学んでいます。 

徳丸さん:上層部の理解もあり、足元の売り上げのためではなく、最終的なブランディング目線で取り組めている理由のひとつでもありますね。そして、タイアップ初年度の25年は、前年に比べて女性の客数もしっかり伸びました。実際に結果が出ていることが何より大きいです。 

原さやか
光文社ドクチョー総研 所長

2003年に新卒で光文社に入社。2012年より「JJ」編集長を務め、その後「CLASSYウェブ」編集室長に就任、「CLASSY 事業部」の事業部長兼統括編集長として本誌とデジタルを統括。2024年より新規部署「ブランドビジネス部」の部長に就任。2025年10月「光文社ドクチョー総研」を立ち上げ、現在に至る。


あえて出版社と組む理由――“定量×定性”で本音を引き出すドクチョーのノウハウ 

原:御社でもかなりの数の顧客会員IDをお持ちかと思うのですが、あえてこの時代に出版社が持つネットワークを信頼してくださったのは、どうしてですか?  

徳丸さん:例えば仮に、オンワードメンバーズの会員の方に調査をして同じような結果が出たとしても、どのメディアと組んで、何に取り組めばいいか、僕らはその手段を持ち合わせていません。その点、世代を横断してインサイト調査からプラン立案までを一気通貫で行えるところは御社の強みだと思いました。 

原:深くリサーチして、アクションを起こせる場もある、というところに魅力を感じていただけたのですね。 

徳丸さん:インサイト調査では聞き方や掘り下げ方もプロフェッショナルで、日常的に行っているドクチョー(読者調査)のノウハウは圧倒的な資産だと感じました。 

原:編集部と読者の繋がりがあり、すでに信頼関係が成り立っているからこそ、いい意味で自由に多方面からの質問にも本音で答えてくれたり、定量アンケートでは、記述式のフリーアンサーにも長文で熱量高く回答していただける傾向が強いです。2年連続で、定量・定性の両軸で調査をしましたが、どのように価値を感じていらっしゃいますか? 

徳丸さん:1回目、2回目、その両方の組み合わせに価値を感じています。1回目では、オーダースーツやフォーマルスタイルに対する考えやライフスタイルについて深く調査していただきました。2回目は初回調査で出たインサイトを汲み取りながら、「オーダー」という体験の価値や各世代の悩みにフォーカスした調査を。どちらも定量で「どれほど多くの人がそう感じているか」をエビデンス化しつつ、定性でリアルな言葉や感情を抽出し、次のアクションに繋げられるのは、年間を通じたプロジェクトで長期的な視座を持って進められた定量×定性両軸の結果があってこそだと思っています。 

原:今回の「#オーダー for Me♡」やCLASSY.で打ち出した「推シゴトジャケット」も、定性調査のリアルな声から生まれた言葉でしたね。 

徳丸さん:僕は2回目の定量アンケートで調査項目の一つだった「普段コーヒーショップでカスタムオーダーはしますか?」の質問が好きでした。 

原:2年目はより「オーダー」という体験自体にフォーカスした質問で調査を実施しました。ドクチョーでも「こんなことを考えていそうだな」という仮説を立てながら話を聞くことを心がけていて、その姿勢はアンケートの設問を考える際にも大事にしています。徳丸さんが挙げてくださった設問は、「女性にとって今一番親しみがあるオーダーは、コーヒーのカスタムなのでは?」「スーツはオーダーしていなくても、オーダー体験自体はオンリーワンを求める今の時代の価値観やニーズに合うのでは?」という仮説を基に考えたものです。普段のドクチョーを生かした編集者視点の聞き方が、より深いインサイトを引き出す秘訣でもあると思っています。 

徳丸さん:確かに、インサイト調査時点から企画やタイアップテーマのヒントになりそうな生きた質問と回答が多いと感じました。調査レポートのまとめも雑誌の見出しのようにキャッチーで、どんな施策が効果的なのかイメージが湧きやすかったです。 

原:うれしいです。メディアを通してどう伝えるか、どういう企画に最終的に落とし込んでいくか、が私たちのコンテンツ作りの肝だと思っています。ドクチョー総研としては、単なるボリュームゾーンだけの重視や答え合わせになってしまうような分析ではなく、編集者目線で注目したい調査結果のポイントをあぶり出し、雑誌のような見せ方を工夫した分かりやすい調査レポートにすることで独自性を出していきたいと考えています。

 

リアルなタイアップ施策が生んだ手応えと、その先に目指す未来 

原:これまでのインサイト調査やタイアップなどのメディア露出を含めて、新たな気づきはありましたか? 

徳丸さん:「卒入園、卒入学」をテーマに2026年1月に実施したVERYのタイアップは、デジタル上の結果も良く、反響も大きかったです。子どもを持つ母親向けのセレモニー切り口のタイアップ自体初めてだったのですが、実際に予約を多くいただき、お手頃な既製品のオケージョン服が増えている中で、「うちの価格帯でも通用するんだ」とオーダーのセレモニースーツの可能性を知るきっかけにもなりました。 

原:そのあとは、幼小お受験ママ向けの「説明会スーツ」というテーマで同じくVERYでタイアップを実施しましたね。 

徳丸さん:「セレモニースーツ」の成功があって、次の方向性もVERYでの施策の軸も見えてきました。他には、調査結果から生まれたCLASSY.の企画「推シゴトジャケット」も印象に残っています。僕らは結局スーツ屋なので、上下セットで打ち出したい気持ちがあるのですが、インサイト調査では、「上下で着る機会はあまりない」という声が目立ちました。そこで、CLASSY.ではジャケットにフォーカスした企画を行ったところ、掲載していたダブルジャケットの売り上げが伸長。調査を踏まえて、誌面でしっかり商品の魅力を表現していただけた結果だと捉えています。 

原:CLASSY.世代にとってジャケットは、オーダーのエントリーアイテムとしてもフィットしたと見ています。プロジェクトの手応えは感じていらっしゃいますか? 

徳丸さん:確実に女性のお客様は増えています。特に30代が1.2倍アップ、と我々が取りたいと思っていた層にリーチできている手応えも感じています。それから、店舗スタッフのモチベーションも上がっていると思います。これまでウィメンズの領域で外部に発信することがほとんどなかったので、取り組みを通じて「オーダースーツをこんなふうに素敵に着られるんだ」と知ることは、販売する側にとっても自信になる、という声もあります。 

写真はCLASSY.2026年11月号、VERY2026年2月号、STORY2025年11月号のKASHIYAMA様タイアップ誌面。「#オーダーforMe♡」3誌横断プロジェクトのコンテンツとして、各ライフステージに沿ったオーダースーツのメリットを紹介。その他、各メディアのWeb記事、Instagram、YouTubeでも横断コンテンツを定期的に配信中。

原:私自身もオーダーさせてもらいましたが、光文社内ではすでにKASHIYAMAファンが増えています。 

徳丸さん:企画でご一緒した編集やライター、スタイリストの方が実際にオーダーしてくださって、「オーダーしてみたら楽しかった」とか「自分仕様にアレンジできるから満足度が高い」と言ってもらえるのは、僕たちも本当にうれしく思っています。売り上げや成果とはまた別の、協業する楽しさややりがいも感じています。 

原:最後に今後のビジョンを教えてください。 

徳丸さん:「オーダースーツを女性の身近なものにする」という大きな目標を達成するには、まだまだいろんな力を借り続けないといけない、という認識でいます。2年間並走していただいているのは、光文社さんの持つメディアでしかできないことがあるから。単に僕らが「オーダースーツ、カッコいいでしょ?」、「女性にとっても素敵でしょ?」と言うよりも、女性に長年寄り添ってきたメディアのパワーと編集力やワーディング力、企画力を掛け合わせて、各誌の読者層に浸透し続けることが大事だと考えています。最終ゴールは、「オーダースーツ」と聞いたときに、「KASHIYAMA」の名前が真っ先に想起されること。まだそこには至っていませんが、近づいている感覚もあるので、なるべく早く到達することが今後の目標です。 

【こちらの記事もご覧ください】
■【KASHIYAMA×CLASSY.】転職、昇進を迎える働く女性に寄り添う「推シゴトJK&パンツ」、3つのポイントとは?
https://dokucho.kobunsha.com/contents/report-261002/

■【VERY】光文社3誌×『KASHIYAMA』の、女性のための”オーダー for Meプロジェクト”第3弾はYouTube展開も!
https://dokucho.kobunsha.com/contents/report_260109/

■【資料】\3分でわかる/光文社ドクチョー総研<最新事例紹介>
https://dokucho.kobunsha.com/contents/hakusho-1/

撮影/前 千菜美〈光文社写真室〉 取材/坂本結香

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光文社ドクチョー総研とは、”顔が見えるデータを活用してビジネスの課題を解決するマーケティング機関”
人生にアクティブな女性たちへのドクチョー起点で企業様と一緒にマーケティングを行い、人々の生活がときめくキッカケをお手伝いします。

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